「食料自給率」とは、自分たちが食べるものを、 自分の国でどれくらい賄えるかを表した数字です。
例えばオーストラリアは237%、カナダは145%もあります(農林水産省 2003年)。 これは自分たちが必要とする以上の食料を生産できるということ。 これに対し、日本は現在のところ39%しかありません。 この数字は主要先進国の中で最低です。
生の野菜・果物・お米などはまだ日本で作れますが、 パンの原料の小麦粉や、食用油の原料であるなたねなどはほとんどが輸入。 また、スーパーなどでは「国産」と表示してある肉をみかけますが、 豚や牛などを育てるためには大量の穀物が必要です。 それらのえさは輸入に頼っているので、実は肉の自給率はとても低いんです。 (輸入している家畜のエサの分を差し引いて食料自給率に換算する為)
日本の食料自給率が低くなった理由
①日本人の食べるものが変わった。 米や魚中心の食事から、輸入に頼るパンや肉を多く食べるようになった。
②日本でつくるより海外のものを輸入する方が安いので、輸入に頼るようになった。
狭くて山の多い日本に比べて、広い土地を持つ外国は効率のいい農業ができ、 手間をかけずに安く大量に生産できる。
外国からモノを安く買えるのは大きなメリットです。しかし問題も大きいのです。
例えば、どの国もいつでも豊作だとは限りません。 地球温暖化によって、天候に変化がみられますよね。 天候不良や災害などで収穫が十分でなければ、 当然自分の国が優先され、日本には輸出できなくなるでしょう。
また、人口の多い中国が経済的に豊かになり、 どんどん輸入をするようになっているので、 これまで日本に入ってきていたものが中国に行く、という現状も示唆しなければなりません。 ずっと外国が日本に食料を売ってくれるなどという保障はないのです。
こういった主張は理解できるし、大切な問題だとも感じます。 しかし、外国の食糧は、「安い」のです。 お金があったら私だってちゃんとした国産のを食べたいと思います。 でも贅沢はできません。 日本の民衆はいま、綺麗事ではやっていけないのが、現実なのではないでしょうか?
そしてその現実が、自給率低下という現状を生んだのではありませんか? 政治家にはよくそこのとこ考えてもらいたい。
安いということを優先して外国の食べ物を買っていくのか、 自分の国の食べ物を守っていくのか。 私もよく考えねばなりませんね。
農林水産省のHPに詳しいデータが載っているので、興味のある方はそちらへどうぞ。
テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済
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