TPP
世間をにぎわせているこのTPP問題。
TPPとは
環太平洋間での経済協定として始まった。 加盟国間の経済制度、即ち、サービス、人の移動、基準認証などに於ける整合性を図り、 貿易関税については、 例外品目を認めない形の関税撤廃をめざしている。 環太平洋経済協定、環太平洋連携協定、環太平洋パートナーシップ協定とも呼ばれる。
2008年のリーマンショック以来、金融危機から立ち直れず、10%台の失業率が続くアメリカ。 2012年の大統領選挙を控えて再選が危うくなったオバマ大統領は、 理想主義をかなぐり捨ててアメリカの国益を追求する現実路線に転換。 雇用確保のためて輸出倍増計画を立ち上げ、Made in USAの輸入を制限する国々に対して、 公然と圧力をかけ始めた。
1948年 GATT(ガット)関税貿易の一般協定 多国間交渉で段階(ラウンド)を踏んで関税を引き下げていく。 ウルグアイ=ラウンド(86-93)を最後に、WTOに発展。 ↓ 1995年 WTO(世界貿易機関) GATTを国連の機関として常設化。 自由化の対象をモノだけでなく、サービス(金融・通信)や知的所有権(特許・著作権)に拡大。 違反した場合の罰則(制裁金の徴収)を強化。 2001年に中国が加盟し、現在世界の大半の国が加盟している。 ↓ WTOの加盟国が多くなりすぎて、話がまとまらなくなる ↓ FTA(自由貿易協定) 二国間・数カ国の間で、関税など貿易障壁を撤廃しよう! ↓ EPA(経済連携協定) FTAに加えて、サービス(金融・通信)や知的所有権(特許・著作権)の規制も撤廃!
米韓FTAの内容を見ると、EPAと変わらない。
・ASEAN(アセアン)自由貿易地域(92) ・EU/欧州連合(93)は域内の関税をゼロにしているので、FTAと同じ。 ・NAFTA(ナフタ)/北米自由貿易協定(94) ↓ ・日本シンガポールEPA(02) ・日本メキシコEPA(05) ・日本ASEANーEPA(08) ↓ ・日本インドEPA(11) ・EU韓国FTA(11)、米韓FTA(11)←いまここ。 ↓ ・日韓EPA(交渉中)←対日貿易の赤字拡大を恐れる韓国が抵抗 ・日豪EPA(交渉中)←日本の酪農業会が抵抗 ・日本EU‐EPA(交渉中)←欧州の自動車業界が抵抗
FTAやEPAは、国際分業を徹底するということ。 各国が得意分野の輸出を伸ばし、不得意分野は切り捨てて外国製品を受け入れる。 工業国と農業国、先進国と途上国とのカップリングが、理想的な形になる。
日本とメキシコは、競合する分野がほとんどないので、うまくいった。 日本と韓国、日本とEUは似たような産業構成の為、得意分野のつぶしあいになる。
それでは日本と米国ではどうなるか。それがTPP。
TPP(環太平洋戦略的経済協力協定)
2006年 東南アジアのシンガポール・ブルネイと、ニュージーランド、南米のチリが結ぶ。 「ぼくたち小国は国内市場が小さいから、共同市場を作ろうよ!」 「関税はゼロにしよう!」
2010年 アメリカが割り込んでくる。 米国「オレ様も入れろ」 「投資、サービス、知的財産権、労働、環境…も規制を撤廃しよう!」
小国A「…ど、どうする?」 小国B「アメリカ市場はバカでかいから、ぼくらも儲かるぞ」 小国C「ブルネイさんは石油が売れるし、シンガさんは機械が売れるよ」 小国D「ニュージーさんは乳製品、チリさんは銅が売れるね」 一同「アメリカさん、どうぞどうぞ」
豪州「ぼくも入れて。ヴェトナム、マレーシア、コロンビアも入るって…」
カナダ「入ろうと思ったけど、乳製品でニュージーに負けるからや~めた」 韓国「多国間だと韓国の意見が通らないから、米韓FTAにしよう…」
米国「9カ国か…おい日本、ぐずぐずするなよ。お前が入らんと意味がない」
日本「ど、どうしよう…バスに乗り遅れちゃう…(オロオロ)」
米国「はやくしろ!!」
日本「うわあ!!は、入ります!!(いま入れば会議で多少有利に交渉できるはず)」
米国「よし。あ、そうだ、会議には日本は出なくていいから」
日本「えっ・・・」 ←いまここ
ちなみになぜか韓国は日本のTPP参入に嫉妬してます。
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